弁護士なしでも裁判可能?

法律問題を題材にしたテレビドラマが近年流行っています。
ドラマチックに描かれる法廷ドラマでは、
弁論術に長けたプロの法律家が熱く互いにバトルを交わしています。
裁判を始めるためには検事と弁護士、そして裁判長の三役が原則不可欠です。
ただし、あくまでそれは原則であり、例えば弁護する役割は素人でも担えます。
事実、家族や知り合いに弁護の役を預ける人々も少なからずいらっしゃいます。
プロに頼むより費用が安く、また被告人の人となりをよく知る人物であれば、ある意味でプロ以上の弁護が可能です。

プロの法律家でなくても、弁護の役を担い、法廷に立てます。
現実には自ら被告と弁護の役を同時に担った人々も大勢いたのです。
証拠や書類の収集なども、極論ですが自分一人で進められますし、
訴えられた本人こそが、言わば一番無罪の主張の方法を知っています。
必要書類の準備、証人の手配、無罪の物証の用意など、色々な手間が掛かりますが、法律的には自らが弁護の役を同時に担えるのです。

自らが二役を担う事にデメリットはありません。
それにより裁判長の印象が悪くなる、といった不利益も無く、一般的な裁判と同等の流れを経ます。
プロに依頼する費用を十分用意出来ない、あるいはそれを節約したい方は自らが弁護役を兼任すべきです。

支払猶予等の制度について

民事裁判を起こすにあたって、収入や資産に乏しいために費用が支払えないという人については、誰もがひとしく裁判を受ける権利を守るため、法律によって定められている支払猶予等の制度を利用することができるようになっています。
訴訟上の救助というのは、訴訟費用の支払いを猶予する制度のことで、実質的には手数料として裁判所にはじめの段階で納付する収入印紙代の猶予にあたります。この制度を利用しようとするときには、訴状に収入印紙を貼るかわりに、申立書を作成して提出します。もし訴訟上の救助が裁判所から認められれば、裁判が終わるまで支払わなくてよいことになります。このため、裁判に勝訴して費用が被告の負担となれば、相手がこの印紙代を支払うこととなり、原告の側は負担を免れることができます。
民事法律扶助による立替制度というのは、日本司法支援センター、通称「法テラス」が行っている弁護士費用の立替えのことです。この制度を利用するにあたっては、まず法テラスで法律相談を受けた上で、収入状況などについての一定の審査をパスすることが必要です。利用が認められれば、裁判が終わった後で、弁護士費用を毎月1万円程度に分割して返済すればよいことになっています。

民事裁判の費用相場

民事裁判にかかる金額は、裁判において請求する額に応じて決まっています。かかる金額の多くは弁護士への費用です。以前は弁護士会の規定で定められていましたが、今ではそれが撤廃され、各弁護士事務所で価格を設定できるようになっています。
多くの弁護士事務所は以前の報酬規程でおこなっていて、 請求金額が300万円以下の場合は、裁判の着手金として経済的利益の8%、裁判によって金額が決定すると報酬金として経済的利益の16%というのが費用の相場となっています。ただし、この経済的利益は裁判後の報奨金を計算する際には明確ですが、着手金の際は、それが請求金額を指しているのか、判決を想定して大体の金額をさしているのかは弁護士事務所によって違うので確認が必要です。このように経済的利益というのは、弁護士事務所によってどの範囲を指すのかが違いますので、パーセンテージの計算は同じでも設定される金額が違うと、支払う額も大きく変わってきます。
また、裁判に負けると法律で定められている訴訟費用、つまり訴状や申立書に貼付する収入印紙代、書類を送るための郵便料金、証人の旅費などがあり,これらを基本的に負担することになります。ただし弁護士への報酬はこれに含まれないので双方が必ず負担します。

訴訟以外の手続きあれこれ

民事上の紛争を解決するために裁判所で取り扱っている手続きとしては、一般的な訴訟によるもののほかにも、実にさまざまな種類のものがあります。
例えば、労働審判手続というのは、給料が約束通り支払われないとか、会社を不当に解雇されたといった、労働者と会社との間の個別的な紛争を解決するための手段です。複雑で多くの時間を要する訴訟とは違って、原則として3回以内という簡単な審理によって、迅速な解決を目指すという制度です。
民事執行手続は、お金を貸した側の債権者からの申立てによって、裁判所が借りた側である債務者から財産を差し押さえ、これをお金に換えた上で、債権者に分配することによって、債権を回収するための手続きです。強制執行手続や担保権の実行手続など、いくつかの種類にわかれています。
破産手続きというのは、逆に債務者のほうからの申立てによって、裁判所が破産手続開始決定をした上で、破産管財人を選任し、その人が破産者の財産をお金に換えて、それぞれの債権者に配当するというものです。この場合、債務者がこれまでに抱えていた債務のすべて、またはその一部を以後支払わなくてよいとする免責許可という決定が、あわせて裁判所から出されるのが通例です。

少額訴訟について

少額訴訟について流れは基本的に変わらないというのが今の法曹界での社会通念上の考えですが、様々な前例が法廷に取り込まれてきているなかそうした流れは少しながら変わりつつあるというのが現状です。小学という規模であっても法廷で訴訟を起こすことには変わりないので訴訟を起こす側にしても相手側にしても事前の準備というものが今後の展開を握るカギとなってくることは間違いないのです。

訴訟はどのような規模であっても基礎をする人間と告訴される人間の二体軸で構成されているので、こうした基本的な構造から把握していくことから流れをつかむ作業が始まるのです。そうした前提を分かっていないと次にどのような行動に移したらいいのかおよそ見当がつかないからです。ただ法律の知識が皆無だったとしても基本の所を押さえておけば後は順序通りに進めていくだけなのでそう難しく構えることも無いのです。

またいろいろなケースが増えていることから、原告側への求刑をする際でも隔年ごとに罰金を支払ってもらうといった少々特殊な形を展開したりと内容が多岐にわたっているという特徴から、簡易的に納得のいく裁判で帰結したいのであればこの形をとるのは悪くないという結論になります。

手形小切手訴訟について

民事事件の訴訟というものにも、親権を巡っての訴訟や名誉毀損に関する訴訟など、様々なカテゴリーのものがあるわけなのですが、その多数を占めているものは、やはり財産権や債権債務関係を巡っての訴訟である、と言うことができるのではないのでしょうか。

その債権債務関係を巡っての揉め事にも、賃料の不払いや立ち退き請求の正当性などといった不動産の権利関係を巡ってのものなど、実に様々なものがあるわけなのですが、ビジネスの取引上では必須のものともいえる手形や小切手を巡っての紛争、といったものも民事訴訟の代表的なものの一つとなっているわけです。

この手形や小切手を使って行われている取引で揉め事が起こった際に、その訴訟が提起された場合、これを手形小切手訴訟と読んでいるのです。

手形、小切手というものは、現金払いに代えてその支払いを確約するための信用証書として使われているものなので、その支払いが正しく履行されれば何の問題も発生しないのですが、現実にはそれがまともにはなされずに、様々に不正利用されたり悪用されたりする場合が少なくないために、多くの紛争が発生しているので、この手形・小切手取引を巡る訴訟といったものも、後を絶たないという実態となっているのです。

通常訴訟について

通常訴訟とは、民事訴訟の中のカテゴリーの一つであり、手形小切手訴訟や行政事件訴訟のような特殊な訴訟ではなく、民事訴訟の原則的な規定に則ったものである通常の訴訟のことを指して言っているもののことです。

このカテゴリーに当たるものの中にも、土地明渡請求のための訴訟や貸金返還請求のための訴訟、人身損害に対する賠償請求のための訴訟など、様々なものがあるわけなのですが、こうしたものの中でも主に財産権に関して発生した紛争の解決のための訴訟、を指しているもののことを言います。

そもそも、民事事件と呼ばれているものは、社会における民事上の事件、すなわち人々の間に発生する数々の揉め事のことを言っているわけなので、刑事事件と呼ばれている犯罪行為というものとは、根本的にその性格を異にしているものであるわけです。

従って、民事事件の裁判となる民事訴訟というもの自体、犯罪行為を裁いて処断するための刑事訴訟とは全く違った性格のもので、民事事件とその解決策である民事裁判とは、あくまでも人々の間に発生する紛争を解決するためのもの、なのです。

こうした紛争というものにも様々な種類のものがあるわけなのですが、実際にはその多くが財産権という、人が生きて行くために必要となる財産というものに関する権利を巡っての紛争、という問題が多くを占めているために、この財産権を巡ってのトラブルとそれに関して起こされる訴訟というものが、民事事件の主流を占めているというのが現実なのです。

訴えられた場合について知っておこう

裁判というものには、刑事訴訟と民事訴訟という二つのカテゴリーがあります。

この刑事訴訟と民事訴訟とは、刑事事件である場合の裁判手続きが前者であり、民事事件である場合が後者であるということなのですが、この両者の最大の違いは、刑事事件である場合には強制捜査が行われるのに対して、民事事件の場合にはあくまでも訴えによるものになっている、という点にあるのです。

つまり、刑事事件が発生した場合には、訴えの有無には関係なく、警察・検察によって強制的に捜査が行われるのですが、民事事件の場合には訴えがなければ何も行われない、ということなのです。

これはつまり、民事事件である場合には、誰かが訴えられたことによって初めて事件というものが発生し、民事訴訟の流れというものが始まる、ということでもあります。

この訴えを起こすことを法律用語では「訴を提起する」と言いますが、この訴の提起によって民事裁判の手続きが開始され、法廷での審理が行われて、その審理結果としての判決が出されることで、訴えを起こされた者の有罪か無罪かが決定されるという流れになっています。

もっとも、裁判所というものは地方裁判所、高等裁判所、最高裁判所というように、下級審から上級審へという構成となっていて、訴訟は地方裁判所から開始されるので、もしもこの判決に不服がある場合には、上級審である高等裁判所に控訴を行い、そこでの判決にも不服がある場合には、最高裁判所に上告を行うということができるようになっているのです。

民事裁判手続きの流れと手順

刑事事件である場合には、被害者等からの訴えのあるなしに関係なく、警察・検察という当局によって強制的に捜査が進められ、その裁定のために強制的に裁判が行われるという性格のものであるのに対して、民事事件というものは、訴えがあって初めて事件となり、訴訟が行われるという性格のものです。

つまり、民事の場合、事件とはいってもそれはあくまでも人々の間での揉め事ということで、強制捜査の対象となるものではないために、誰かが誰かを訴えるということがなければ、そもそも民事事件というものは発生しないのです。

要するに、民事事件の裁判である民事訴訟というものは、人々の間の揉め事の調停が目的となっているものなのであり、刑事裁判のように犯罪行為に対する処罰を下すためのものではないのです。

従って、民事訴訟の流れというものは、誰かが誰かを訴えることによって始まり、その揉め事を裁判所が調停して裁定を下すための諸手続きが行われた上で、裁判所による判決によってその揉め事に裁定が下されて一件落着、ということになるわけなのです。

このように、民事裁判というものは、あくまでも人々の間に発生する揉め事調停のためにあるものなのであり、社会に発生した犯罪に対して処罰を下すための刑事裁判とは異なっているために、その裁判の流れや手続きというものも、裁判所が揉め事の問題解決を図るために行われるものとなっていますから、法廷での審理においても、原告側にも被告側にも共に弁護士が立つわけであり、刑事裁判のように原告側には検察官が立つ、ということはないのです。

意外と身近な民事裁判

裁判というと、敷居が高く、どういったことをしているかわからないという方も多いことでしょう。一生裁判にはかかわらないと思っている方もいるかもしれません。確かに悪いことをしなければ刑事裁判にかけられることはないでしょう。しかし、私たちの生活の中には様々なトラブルがあり、それを解決するためには裁判という方法を使わざるを得ないこともあるのです。それが民事裁判であり、私たちにとって身近なものでもあるのです。私たちにとって物の売り買いやお金の貸し借りも法律によってルールが決まっています。その中でトラブルが起きた時には、裁判で解決することになるからです。
もし、あなたが詐欺に遭ったり、貸したお金を返してもらえない時などは、いくら自分が正しくても相手のところに行って無理やりお金を取ってくるわけにはいきません。裁判を経て判決をもらってから、それをもとに強制執行をしてお金を取り戻すという事になるのです。
裁判を怖いものと思うのではなく、権利を守るために必要なものなのだという事を理解しましょう。裁判を実際に見ることもできるので、お近くの裁判所を訪れて傍聴してみるのもよいでしょう。恐怖感が減り、裁判をより身近なものとしてとらえることができるようになります。